それが何であるかを知らないみなさんのために説明すると、ニュービートとはベルギーに始まり、1980年代後半に西ヨーロッパでブームとなったエレクトロニックミュージックのジャンルなんです。この新しい音楽がどのようにして生まれたかについては神話めいた諸説があるのですが、私たちのお気に入りは、Fat Ronny という才能ある DJ がある時とても”酩酊”していて、ターンテーブルの上で本来45回転のレコードを33回転、ピッチコントロール+8でプレイしたという話です。この結果、それまでにないとてもベース音の強い、ロボット風音楽が作り出されました。ディスコというのは当時とても人気のある場所だったのですが、彼は Severed Heads、The Human League、PiL、Carlos Peron、Boytronic といったアーティスト達の曲を、眠気を誘うようなゆっくりとしたペースで流したんです。(こちらに AB Sound のことをもっと載せておきますので、興味をお持ちでしたら見てみてくださいね。)賛同する他の DJ 達と一緒になり、彼らは Max Berlin の “Elle et Moi” などの曲と共に密かなブームを生みました。そしてその後まもなくニュービートが生まれました。とても成功した音楽ジャンルであったので、粗悪品も多くみられますが、少し掘り下げて探してみると、この失われた時代からとても素晴らしい音楽を見つけることができるんです。